4月10(火)池尻大橋で電車を下り、少し歩いて目黒川に着いた。
川の両岸には、淡いピンク色の桜がずっと先の方まで続いている。川の水は、底が見えるほどに澄んでいて、よどみなく流れている。 花の満開は少し過ぎてはいたが、ウィークデイにもかかわらず、結構人出は多かった。 のんびりとお花を見ながらいくつもの小さな橋を通り過ぎていく。 時々、風が吹いて花吹雪が舞う。すると、道行く人たちが両手を前に突きだして歩く。私も真似てみる。桜の花びらは、手のひらに落ちそうになるが、もう少しのところで横へ流れ去ってしまう。 川は、場所によって気持ちのいいほどよく流れていたり、ゆるやかに流れていたり。 時々、橋の上から写真を撮る。川は、私の家の近くの神田川よりはるかに幅が狭い。そのせいか、両岸から枝を伸ばして咲いてる桜の花は、空をも隠すほどで、見ごたえがある。 川面の花筏も風流そのもの。 ![]() ![]() 道路沿いには、小間物屋や洋服店やお食事の店などもあるので、覗き見るのもまた楽しい。12時も回ってきたので、どこかのお店に入ろうかとも思うが、どこも人でいっぱい。 しかたなく歩き続ける。 ![]() 千歳橋から曲がって西郷山公園に行く予定であったが、うっかりそこを通り過ぎてしまった。さくら橋から、反対側の道を引返す。 幸い、千歳橋の横で串団子を売っていた。それを買って、川に目を落とし、流れていく花筏を見ながら団子を食べる。やわらかくておいしい。ひとりの時は、こんな昼食の仕方もなかなかいいもの。 ![]() ![]() 西郷山公園は、小高い山の上。公園の櫻の向こうの方にビルが立ち並ぶ街が見える。 ![]() ふいに、どういうわけか赤トンボの歌を思い出した。もしかしたら、夏の終わり、ここには、赤トンボが飛びまわるのかもしれない。 再び、目黒川へ戻る。 ![]() 花を見ながらのんびりと中目黒の方へ歩いて行く。 駅の傍の、別所橋の上に人がたくさんいた。そこから眺める櫻は丁度満開だった。 ![]() 今日はこれで終わり。 明日は、朝からはるばる柏まで出かける。友人に誘われて、医学ジャーナリスト、松井宏夫の「ガンにならない生き方」の一日講座を受講することになっている。思えば、桜の花を見て歩くのも、その生き方の一つに入っているのかもしれない。 ▲ by youko-shiba | 2012-04-13 21:32
3月22日(曇り時々晴れ)
去年の12月16日、スーパーで買い物をした帰り、事故にあってしまった。思いがけないことだった。 幸い、救急隊員、事故の目撃者、病院の先生方、看護師さん達、加害者側(の対応の良さ)等、多くの人たちのお陰で、思ったより早く、1月13日に退院することができた。そして通院。問題の脳挫傷の症状はまだ少々残っているが、3月15日の検査では、残っていた血液もなくなっていた。 歩いていて事故に会う。それは、突然背後から、通り魔に刃物で切りつけられるようなものだった。 退院しても、外に出るのが怖くて長い間とじこもりがちになっていた。最近やっとそこから解放されてきた。 今日は昨日より暖かくなったので、昼から急に思い立って一人で後楽園に向かう。 庭園に入るとすぐに枝垂れ桜が目についた。蕾が大分色づいている。もうすぐ桜の花も開く。 ![]() 池沿いの道を梅林へと向かう。 今年は開花が遅れたらしく、梅の花はちょうど見頃だった。白梅、紅梅が華やかに咲き誇っていた。 ![]() あたりにはきっと、ふくいくたる香りが漂っているだろう。私は事故で嗅覚も失った。医師からは、これは治らないと宣告された。 事故の瞬間は覚えていない。買い物袋を提げて、住宅街を家に向かって歩いているとき、前方にトラックが見えた。そこで記憶は止まっている。気がついたとき、道端にうつ伏せになって倒れていた。すぐ近くで女性の声がした。「トラックが出発したと同時にパイプみたいなのが飛んできたんです」 聞いているのは救急隊員か警察官らしかった。初めて、自分が事故に巻き込まれたのだとわかった。来ていた救急車に乗ったが、すぐにまた意識がなくなった。後で、警察の人から、最初は仰向けに倒れていた、一度は起き上がろうとしたと聞かされた。仰向けでは、脳は相当な打撃を受けただろう。嗅覚障害が治らないということは、このとき、嗅覚の機能は破壊されてしまったのに違いない。 過去に嗅いだ梅の花の香りを思い出しながら、ゆらゆらと歩いて行く。すると、左側の梅の木にヒヨドリが止まっていた。急いでカメラを向けてシャッターを切る. ![]() ![]() 先に進むと、今度はメジロ。カメラを構えるが、ちょろちょろ動き回って蜜を吸うので、なかなかいい写真が撮れない。何回も何回もシャッターを切る。二枚はいいのが撮れた。 ![]() ![]() 梅林を抜けると目の前に黄色い花。サンシュだ。サンシュも香りがいいお花。 ![]() 「私、お花が好きだから、匂いがしないのは耐えられないかも」 そういう友人に、 「お花の香りならほとんど覚えてるわ。だから、嗅覚がなくても平気」 と言った私。 さて、サンシュはどんな香りだったかしら。覚えていた筈なのに思いだせない。無駄だとわかっていたが、顔を近づけて匂いを嗅ぐ。やはり、匂いはしなかった。 人差指でそっと涙をふいて歩きだす。 池沿いではなく、外側の鬱蒼とした樹林帯に入って行く。 登ったり下ったりの道が続く。赤いツバキが咲いている。白いツバキも咲いている。 高い木の上では、鳥たちが盛んにさえずっている。匂いがしないのはどうだっていい。目は見えるし、耳は聞こえるし、足は怪我しなかったし。一番気になっていた脳挫傷は、順調に回復してきている。それに、ごっそり減っていた体重も大分増えてきた。。 目の前をオナガが一羽飛んで行った。次第に、庭園ではなく、山を歩いているような錯覚に陥って行く。 病院のベッドでは、もう山には登れないだろうとぼんやりと考えていた。それに、脳挫傷では文章も書けまい、ブログも中止しなくてはとも。事故で、人生の一部を大きく奪い取られた気がしていた。けれど、とにかく命は助かったのだ。 庭園の山道を登ったり下りたりしているうちに、いつか、本物の山にも登れそうな気がしてきた。ブログも更新できそう、そんな予感に足取りも軽くなった。 ▲ by youko-shiba | 2012-03-24 16:01
11月13日(日) 高尾山に紅葉を見に行ったが、少し早かったみたい。それでも、とにかく人は多かった。
登りは金毘羅神社を通って、下りは稲荷山コース。 金毘羅台にて(ガスッていてスカイツリーは見えなかった) ![]() 薬王院の紅葉 ![]() 頂上に着いたのは12時半。まるでイモ洗いの状態。 ![]() モミジ台のモミジの方はまだこれからというところ。 この木はなに? ![]() 3号線の植物コースを下りたかったが、途中、道が崩れているとかで立ち入り禁止。 そこで沢沿いに下りようとしたが、こちらは登り専門になっていた。 稲荷山コース、結構楽しめた。 ![]() ![]() ▲ by youko-shiba | 2011-11-15 09:25
9月28日(水)
リーダー 濱坂さん 他13名 根に猛毒を持つトリカブトの花が見たくて、御前山(1405m)に登った。 噂どおり、頂上の片側はトリカブトの群生地であった。が、花の時期にはちょっと遅くて、花はところどころに咲いているのみ。そのことがかえって、想像力をかきたてられることに。 最盛期は、どんなに壮観であったろう。そこらじゅう一面、トリカブトで紫色に染まった様を夢想していると、 「そこには、死体が埋まっているかもよ」 突然、心の声がささやいた。 たちまちぞくぞくっと寒気がして、体中に鳥肌が立った。 そのとき目にした目の前のトリカブトの花の、なんと美しかったこと。 ![]() いやでも心をそそるその紫色は一層深みを増し、妖気さえ漂わせていた。 他のトリカブトの花たちも、一様に存在を露わにして輝いている。 まるで近寄りがたい貴婦人の様相。 今思い返しても、頭がクラクラする。 指定された立川発6時50分の奥多摩行き電車に、1分の差で乗り遅れたため、家に連絡して、奥多摩湖から御前山まで、地図を見ながらひとりで登ったことも、頂上で仲間たちと会ったので、そこから参加させてもらったことも、不思議とぼやけてしまっている。 頭の中は、トリカブトの貴婦人たちでいっぱいいっぱい。 ここしばらくは眠れそうにもない。 トリカブトの亡霊たちに、完全に取り憑かれてしまった馬鹿な私。 ▲ by youko-shiba | 2011-09-29 12:48
9月19日(月、敬老の日)
さようなら原発集会に行ってきた。 とにかく参加者が多かった。明治公園の広場は人でびっしり。子供から高齢者まで。 特に、高齢者が多いのは意外だった。この日が、丁度敬老の日だったからなのだろうか。 13:00 オープニングコンサート 13:30 開会 発言 鎌田 慧 大江健三郎 落合恵子 澤地久枝 山元太郎他 「私らには、民主主義の集会や市民のデモしかない・・・」 大江健三郎の発言が印象に残った。 ![]() 14:10 閉会 パレード送り出しミュージック A(渋谷コース)B(原宿コース)C(新宿コース)に分かれてパレード。 私は渋谷コース。 A(渋谷コース ) 明治公園-青山道りを渋谷方向―表参道右折―神宮前を左折-宮下公園 ―勤労福祉会館前―代々木公園 ![]() ![]() ![]() ![]() 宮下公園あたりで、足の膨張のせいか、つま先が痛くなってきた。暗くもなってきたのでそっと 抜け出して渋谷駅から地下鉄で帰ったのだった ▲ by youko-shiba | 2011-09-21 10:47
9月18日(日、敬老の日)
リーダー 保倉恵美子さん 参加者30人ほど 大霧山(767m)、登って来たわよ。 そりゃあこの厳しい残暑だもの、暑かったわよ。特に粥新田峠までは地獄ね。そこから先は、ちょっとは時々涼しい風が吹いて来たけどね。それでも、頂上に着くまでには何回水を飲んだことか。飲みすぎて食欲なくしちゃった。でも山頂でのお食事タイムには、無理やりご飯おしこんで食べたわよ。 山頂? それがあなた、天国。冷たい気持ちのいい風が吹いててね。 お食事タイム50分だったけど、あと30分もいればきっと寒くなったと思うよ。それほど快適だった。 眺望も良し。武甲山や赤城山方面は霞んでて見えなかったけど、、近くの山山はよく見えてたね。 ![]() ![]() それはそうと、ヤマボウシの実、見たことある? 私も初めて見たの。赤くて可愛いのよ。サクランボより少し小さいくらい。食べられるって聞いたので、一個拾って登ったの。 食事の時食べてみたら、それが美味しいの。どんな味かって?そうね、マンゴウに似ているようでいないようで。心があったかくなるっていうか、それでいて胸がキュンとなるような。 老いらくの恋の味? いや、違うなあ。ああ、そうよ、初恋の味、そう、まさしく初恋の味なのよ。あなたも、どこかで見つけたら食べて御覧なさい。 山頂から先は、下りばかりじゃなくて、一度急坂をぐーんと下りてからコブを一つ越えるのよ。その登り、またも汗たらたら。でもここらまで来ると、苦しみも快感ね。 途中、きれいなキノコにも会えたわ。10センチほどの赤い大きなキノコ。誰かが、ドクオニダケとか言ってた。それに、真綿にくるまってるような3センチほどの赤ん坊みたいな赤いキノコ。タマゴダケといって、美味しいんだって。オシロイシメジ(多分)にも会えたわよ。ほら、生藤山に登った時いっぱい生えていたじゃない。おしろいはたいたみたいって皆で笑ったじゃない。 ![]() ![]() ![]() 茶色のまるい木の実もたくさん落ちてた。大きさは3センチほど。埼玉県だけどヤマナシなんだって。ナシと聞いてかじってみたら、すっぱくてこれはまずかった。生花に使ったら素敵かも。 ふーん、家でクーラーつけてごろごろしてたんだ? 参加すればよかったのに。 山に行けば、いろいろ発見もあるし感動もあるし、出会いもあるじゃない。 それに、ちょっと自分には無理かなと思っても、みんなのパワーにも後押しされるので、案外楽に登ってこられるものなのよ。でも、何が起きても自己責任だよ。 お花? 最後の方で、キバナアキギリ、ツリフネソウ、シロバナギクなどけっこう咲いてた。私がそんなに名前、知ってるわけないでしょ。はなちゃんという方に、そのつど聞いて教えてもらったのよ。 今回は、お花の写真撮らなかったのよね。撮るの、結構エネルギー使うの。どうしても皆から遅れるじゃない? その分を取り戻すのが大変。迷惑もかけるしね。 次は、御前山に行こうと思ってる。歩程?6時間と書いてあったわ。うーん、ちょっときついかな。 でも、トリカブトが見たいの。あの山、多いと聞いたし。秋はやはりトリカブトでしょ。 たらたら長くなってごめんね。じゃ、このへんで。いつかまた、どこかの山で会いましょう。楽しみにしてるわ。 ▲ by youko-shiba | 2011-09-20 13:36
8月27日(土)
御嶽に着くと小雨が降っていた。 ケーブルカーを下り、私たち9人、小雨の中を歩きだす。 大岳山へむかう登山道から、途中で左に別れて深い樹林帯を下って行く。 大きな岩のところから、更に狭い階段を下りて進んでいくと、沢の音が聞こえてきて、やがてロックガーデンに着いた。 ![]() 苔むした岩、その岩をぬって流れる清らかな水、明るい空間。そこはまるで異次元の世界。何か悲しい時、苦しい時は、ここに来ればいい。ここでなら、それらは、きっときれいさっぱり洗い流してもらえるだろう。そんな場所。苔の緑が目にしみる。 滑らないよう、足元に注意しながらゆっくりと歩く。 ときには、ちょっとひやひやしながら飛び石伝いに。 汗もひき、次第に心が洗われて行く。 「あ、咲いてる、タマガワホトトギス。ほら、向こうのあの岩のところ」 仲間の指さす方を見ると、黄色のホトトギス。 黄色のは初めて見たのですっかり感激。 ![]() 少し進むと、 「あ、ここにも咲いてるわよ」 今度は、直ぐ間近に、水の流れすれすれのところに咲いている。 みずみずしい黄色が、流れによく映えている。 ![]() 更に進むと、結構あっちこっちに咲いている。 名前を忘れないうちにと、手帳に、タマガワホトトギスと書き込んだ。 綾広の滝で一休み。 ![]() 御岳山のレンゲショウマもちょうど見頃でこれもラッキー。今年は遅れたらしい。 ![]() 雨のため、ケーブルカー往復での短いコースとなったが、タマガワホトトギスにも も会えたし、レンゲショウマにも会えた。雨もまた楽しの、実りある山行であった。 家に帰って、こちらは雨は降ったかと聞くと、全然降らなかったという。 御嶽も東京都だが、山はやはり違うのだ。 ▲ by youko-shiba | 2011-09-01 05:08
6月11日(土)新宿での原発反対デモに行ってきた。朝から降っていた雨は、昼にはあがった。
コースは新宿中央公園15時出発、新宿を一周して、アルタ前18時着。 福島原発事故から3ケ月になるというのに、いまだに事故は収束の気配もない。放射能汚染はむしろ広範囲に広がっている。静岡茶の一部から、国の基準を超える放射性セシウムが検出されたというニュースには、全く驚いてしまう。これでは、山登りに行っても沢の水も飲めはしない。手を浸すのだって勇気がいるだろう。 原発はひとたび事故を起こせば、人を傷つけ、自然を傷つけ、命を脅かす。こんな原発はもういらない。このまま原発をつき進めて行けば、人は科学によっていつかは滅ぼされるに違いない。その日は案外早く訪れるかもしれない。 原発のお役目はもう終わったのだと思う。(原発さんこれまで有難うございましたと言いたい)これからは、自然エネルギーに変えて行くべきである。 新宿区に住んでいる私には、新宿でのデモは、思いを行動に移せる良い機会であった。それに、私の場合、街歩きと言う楽しみも加わり一石二鳥である。 11日、午後2時40分に新宿中央公園に着くと、すでに大勢の人が集まっていた。音楽がガンガン鳴り響きまるでお祭りムード。 ![]() 歌などで気分が盛り上がった後、30人ほどづつの班に分かれて、いざ出発。列の前に警察官が4人もつくというものものしさ。 都庁の裏の道を通る。ここでは、原発推進派の石原都知事に向けて、抗議のシュプレヒコール。 ![]() 新宿1丁目辺りを通る。 ![]() 石井スポーツの前を通る ![]() 歌舞伎街入り口前を通る ![]() JR新宿駅西口前を通る。 ![]() アルタ前に着くと、先発隊でもういっぱい。 ![]() 警察官もいっぱい。 ![]() デモに参加して知ったことだが、3月14日と15日、4月21日に東京にも放射能が降ったという。その日、私はどこで何をしていたのだろう。もしかしたら、気づかないまま放射能を浴びていたのかもしれない。 ▲ by youko-shiba | 2011-06-12 12:08
東日本大地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
あの日、3月11日、私は家で昼食の後新聞を読んだりして、のんびりとくつろいでいた。2時45分、地震発生、いつものことながら、揺れはすぐにおさまるだろうと楽観していた。ところが、おさまるどころか、揺れは激しさを増してきた。ついに東京に来たかと、あわててヘルメットをかぶってテーブルの下にもぐった。 震源地は東北の三陸沖。M 9、最大震度7。東京の震度は5強。 東日本太平洋沿岸の、あまりの被害の大きさに私も些少の寄付をした。 大震災から一カ月ほど。東京は桜の季節。被災地ではまだ大変な時期ではあるが、東京では、これまでの自粛ムードはいくらかやわらいできた。 4月10日(日) お花見ウォ―キングに出かけた。桜といえば、都内ではやはり千鳥ケ淵がいい。 8時20分に家を出る。 都知事選の投票をすませた後、飯田橋駅前のうしごめ橋に行って外堀の桜の写真を撮る。ここからの写真は、いつだったか、加賀まりこがテレビ(徹子の部屋)で公表していたっけ。 ![]() 商店街を通って千鳥が淵に向かう。 9時につく。家から近いこともあってここにはよく来ているが、ここの桜はやはりすばらしい。 すぐにお気に入りの場所でカメラをかまえる。 ![]() 狙うは、城門、お濠、石垣に桜がよくマッチした風景。 それから、左に、お濠の楚々としたみやびやかな桜の花を眺めながら、大木の満開の桜の並木道をゆっくりと進んでいく。 そういえば、入り口のところに、「東日本大震災のため、ライトアップ中止」と書かれた張り紙が貼ってあった。 夜桜は見られなくとも、昼間、こうしてお花見ができるだけで幸せだと思う。 地震、津波も自然であるが、目の前のこの爛漫の桜の風景もまた自然である。 東北の被災地にもやがて桜の花は開くだろう。被災者の方たちは、どんな思いで桜の花を眺めるのだろう。花を楽しむ余裕さえまだないのかもしれない。 あちらでは、地震、津波に原発事故が重なった。原発周辺の、無農薬キャベツ農家の方が、もうここの土地は駄目になったと自殺されたというニュースには、強いショックを受けた。東京は福島原発発の電気を享受してきた。福島の方々には、都民の一人として本当に申し訳ないと思う。 それにしても桜の花は美しい。心がほのぼのとしてくる。 ![]() 見晴らし台に着くと、既に十数人の人がいて写真を撮っていた。 ![]() お濠には、桜の花に抱かれて何艘もボートが浮かんでいる。のんびりとした平和な時間。ここでは時間はゆっくりと流れている。傍にいた人が、 「こんな素敵な風景を見ることができて、もう死んでもいい」 とつぶやいていた。 桜の道が過ぎてからは、大通りに出てから、北の丸公園に続く山桜の道を登って行く。人もぐっと少なくなった。左側は対岸の桜、右側は皇居一周を走るランナーの姿が見える。 ![]() 公園を出る頃は、人出もぐっと多くなった。 靖国神社へ向かう。 神社の参道は、いつもなら両脇にびっしりと露店が並ぶが、今回はそれもなくいつもの賑わいがうそのよう。日曜日とあって人出は結構多い。 「東北大震災に鑑みてお花見の宴はご遠慮ください」の立て札があちこちに立っている。 ![]() 神社にお参りりをした後、満開の桜の下を歩いていると、思いがけなくも桜茶屋の案内板があった。矢印に導かれて行くと、日本庭園の池の前の桜の庭に、テーブルが並べられていた。ここで、串だんごとおでんを食べる。優雅な昼食のひととき。ときどき花びらが舞い落ちてきた。池の傍の芽吹いたばかりの枝垂れ柳が、 かすかに風に揺れていた。 次に朝鮮総連の建物の横を通っていく。飯田橋から市ヶ谷、四谷を通って、ホテルニューオータニー手前まで続く外濠の桜並木路を歩く。 ![]() ここは、靖国神社とはうって変わって賑やかだ。陣取って食べたり飲んだり、ギターを弾いていたり、円を組んで語らい合っていたり、笑いさざめいていたり。みんなとても楽しそう。そう、もう、楽しめるときは思い切り楽しんでいいのさ。 地震はある日突然やってくる。明日は我が身かも知れないのだ。東京では直下型大地震という爆弾をかかえている。今回の度重なる余震で、誘発されてそれが早まるということはないのだろうか。せめて、地震対策だけはしっかりしておかなくては。 そんな思いをよそに、花は優しい笑みを浮かべて、再び私を非日常の世界へといざなっていった。 ▲ by youko-shiba | 2011-04-13 11:03
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